「通る声」が手に入る!声帯トレーニングの具体的な練習方法

みなさんこんにちは!
SEED VOCAL SCHOOL
ボーカルコーチの山口はるきです
今日は「通る声」を作る
喉あけ発声トレーニングについて紹介していこうと思います。

この喉あけ発声
なんとなく、よく聞くけど


どういう効果があるのか
歌の中でどうやって使っていけばいいのか?
という疑問を抱く方は
結構いるんじゃないかと思います。

今日はそういったところも含めて
この喉あけ発声って何なのか?
トレーニングも合わせて紹介していこうと思います!

それではいってみましょう!

動画で学びたい方はこちら⇩







1.喉あけ発声の仕組みと、
 よくある疑問

じゃあ早速!
内容に入っていこうかなと思うんですけれども!

今日はまず

喉あけ発声って何?

というところから
簡単に解説していこうかなと思います!


喉あけ発声って何かと言うと
僕らのこの喉仏(喉頭)ですね、
これが下がった状態の発声になります。

この喉仏が下がった発声をすると
どういうメリットがあるのかって言うと、

この下がる動きをすることによって
この喉仏を動かす筋肉が鍛えられるんですね。

この喉仏を4方向から引っ張りあって
動かしている筋肉を
喉頭懸垂機構って言うんですけれども、



この喉頭懸垂機構が安定してくると、
声帯がより安定して響くので

整数倍音という
僕らがうまい人の声聞いた時に

「あ、すごいいい声だな」って思う

その「いい声」をつくる成分が
しっかり出てくれるようになる
んですね!


そんな感じで「いい声」の秘密の成分、
整数倍音がどれくらい出せるかと、
この声帯の安定性は、
かなりダイレクトに関わってきます。


そしてここで、
この喉あけ発声を話題にあげると、
多くの人が抱きがちな
1つの疑問っていうのがあるんですね。

それが、

「喉あけ発声だから、
 あくびみたいに発声してみてね〜」


って言われて、


「〜♪
 うん、まぁ、この発声自体はできる。。。
 ただ、これってどうやって歌に使っていけばいいの?」



こんな疑問
抱いたことがある人は
少なくないんじゃないかと思います。


で、ここが本当に多くの人が
誤解しているポイントで、


この喉あけ発声っていうのは
実は歌の中で使っていく必要はない
んですね


どういうことかって言うと、

喉あけ発声はトレーニングのための基礎発声だと思って欲しくて、

実際フレデリックフースラーっていう人が作った
フースラメソッドっていうメソッドの中でも

アンザツの3aという声として
この「喉あけ発声」って紹介されてたりするんですが

そのメソッドでも、
この声は基本的には歌で使ってくものではなく
喉の土台(喉頭懸垂機構)を鍛えるためのトレーニング
として紹介されているんですね。


これ例えるなら
100m走を速く走りたい人がやる
重りを背負ったスクワットみたいなものだと
思って欲しいです。

足を鍛えるために
重り背負ってスクワットはしますが
その重りを背負ったまま
100m走らなくてもいいじゃないですか

重りは置いて!
鍛えた足で!
しっかり本番走りに向かってください!っていうような練習になってます。


なので、
この喉あけ発声も
しっかり喉に負荷かけて喉を鍛えていくんですが

本番では、
それやらなくて大丈夫です。

本番は負荷を外した状態で、
何も気にせずに!
のびのび歌ってもらえればと思います!


ただ、
この例からも分かる通り
本番で使わないとはいえ

足の筋肉を鍛えるのも
やっぱり重要ではありますね!

なので
同じように
本番に向けて
喉の筋肉を鍛えておくのも、
やはり、かなり重要になってきます。


なので
この喉あけ発声ですね
そういった日々の筋トレとして
しっかり押えていって欲しいなと思います

2.喉あけ発声で喉を鍛えよう!

さて次はいよいよ
そんな喉あけ発声のトレーニングに
入っていこうと思います!

今日やって欲しい喉あけ発声は2種類あります。
地声バージョンと裏声バージョンですね


さっきも言った通り
この声は下に下げる筋肉と
実はプラスしてもう1つ
後ろに引っ張る筋肉も鍛えられる発声になってるので

しっかり発声できると
ちょっと声のトーンが下がるんですね


声としてはこんな感じです

⇧喉あけ発声地声ver.(アンザッツ3a)


⇧喉あけ発声裏声ver.(アンザッツ6)


ぜひこの見本を聞きながら
真似して発声してみてほしいんですけれども、

この発声まだやったことがなかったり、
喉がしっかり鍛えられていないと
喉頭を下に引っ張る筋肉が足りず、
こんなNG発声になってしまうことがあります。

⇧地声ver.(喉頭が高いNGパターン、トーンが高い)

⇧地声ver.(喉頭がしっかり下がったOKパターン)


⇧裏声ver.(喉頭が高いNGパターン、トーンが高い)

⇧裏声ver.(喉頭がしっかり下がったOKパターン、)



さて!
いかがだったでしょうか!


この発声は初めてやるという方は
難易度高いな!って思う方も
いるんじゃないかと思うんですが、
(僕も昔はこの発声苦手でした!)

じゃどうやって
この発声をうまくできるように
なっていけばいいかと言うと

ぜひイヤホンなどを使って
見本の音をよく聞いて発声する
ということをしてみて欲しいかなと思います!


これ聞くとね
本当に聞くだけなの?
もうちょっとなんかコツとかないの?
って
思う方も結構いらっしゃるんですけど


実は、人間の喉って
「不随筋」っていうものになっていて
手足のように自分の感覚で動かせるものではなく、

心臓とか肺とかと同じように
脳の電気信号を受けて反応的に
勝手に動いてる筋肉になります


なので
この発声の見本を聞いて、
イメージしてから出すことで
反応的に脳からの電気信号は
適切な喉の筋肉に送られることが証明されているので。
(筋電図実験により)


もし今、
正しい発声はできてなかったとしても
見本を聞いて発声することで
筋肉には適切に刺激が入るので



何回か繰り返してもらうと
筋肉がしっかり発達して
だんだん発声できるようになってきます


なので
是非この見本の音をよく聞いて
練習していってもらえるといいかなと思います。


今はまだできないっていう方も
やればやるほど鍛えられていくので
是非1週間後、2週間後を楽しみに
まずはコツコツやってみていただければと思います!



さて!
今日の内容はここまで!
ぜひ、しっかり練習してみてくださいね!


それでは!